レスポンソリウム
responsorium
レスポンソリウムresponsorium、時に「応唱」と訳されるカトリック典礼用の聖歌の歴史は古く、中世初期にまでさかのぼると言います。
当初4〜5世紀頃のレスポンソリウムは、聖書の「詩篇」を朗誦するためのもので、resupondo(答える)という言葉に起源を持つように、先唱者によって唱えられる詩篇句に対して、会衆が応答する形を取っていました。
その後、レスポンソリウムは聖務日課のさいに行われる聖書その他の朗誦(レクツィオ)のあと、その内容に対して信徒たちが感謝と感動を込めて答えるという意味合いを持つ、決まった聖歌の一形態をさすようになりました。
その歌詞はすでに「詩篇」とは限られず、おおむね聖書にちなんだ範囲で、いろいろなものが使われています。
ルネサンス期に至って、他の多くの聖歌と同じく、レスポンソリウムにもポリフォニーの手法によった多くの楽曲が生み出されました。
とりわけ「朝課(Matutinum)」(本来は早暁の暗いうちに行われるべき聖務日課でしたが、ビクトリアの時代から現代にいたるまで、前日の夜間に済まされる)で歌われるレスポンソリウムは、『レスポンソリウム・プロリクスム』(豊かな応唱)と呼ばれ、昼の間に歌われる物よりも、長く念入りに作られるのが常でした。
聖務週間のおもな3日間(受難の日を中心とする聖木・金・土曜日)に行われる朝課は、キリストへの弔意と悲しみを現す習慣によって、灯火ををひとつひとつ消しながら進められます。
ここから、聖務週間の朝課(夜の祈り)は、しばしば『暗闇の聖務(Officium tenebrae)』とも呼ばれました。
3日間の夜の祈りはそれぞれ3つの「夜課」に分けられ、3つの夜課はまた、それぞれ3つのレクツィオ(朗読・朗誦)と、それにともなうレスポンソリウムを含んでいます。
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