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1999年7月12日(月)19:00
Principal Players of the Wienner Philharmoniker ヴォルフガング・シュルツ Wolfgang Schult [フルート] マリティン・ガブリエル Martin Gabriel [オーボエ] ペーター・シュミードル Peter Schmidl [クラリネット] ハラルト・ミューラー Harald Muller [ファゴット] ギュンター・ヘーグナー Gunter Hogner [ホルン] イルマ・ヴァエシヨ Irma Vallecillo [ピアノ] 吉野直子 Naoko Yoshino [ハープ] バーバラ・ハドウィガー Barbara Hadwiger [バス・クラリネット](PMFオーケスオラメンバー) |
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A.ヴィヴァルディ A.Vivaldi (1678-1741) フルート、オーボエとファゴットの協奏曲 ト短調 Concerto in g minor for Flute, Oboe and Bassoon C.P.E.バッハ C.P.E.Bach (1714-1788) ハープのためのソナタ ト長調 作品139 Sonata for Harp in G major, Wp.139 C.サンサーンス C.Saint-Saens (1835-1921) デンマークとロシアの歌による奇想曲 作品79 L.シュポア L.Spohr (1784-1859) ソナタ・コンチェルタンテ 変ホ長調 作品113(フルートとハープのために編曲) Sonata concertante No.3 in E-flat major, Op.113 (arranged for Flute and Harp) L.ヤナーチェク L.Janacek (1854-1928) 六重奏曲「青春」 Mladi for Flute, Oboe, Clarinet, Bass-Clarinet, Horn and Bassoon |
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今年のPMFで各楽器の教授をして下さっている、ウィーン・フィルハーモニア管弦楽団の主席演奏者を中心とした、特別編成の木管アンサンブルのコンサートに行って来ました。 S席3500円也のコンサートでお客さんはだいたい5〜6割といった感じでした。これは、曲が玄人向けというか、あまりポピュラーではないものばかりだったからだとも思われます。よほどクラシックが好きじゃないと、一度も聴いたことのない曲をお金を出してまで聴きたいとは思わないでしょう。 全編モダン楽器による演奏でした。ヴィヴァルディやC.P.E.バッハの曲をモダン楽器の演奏で聴くのははかなり久しぶりだったので、最初の方は聴いていて何となく居心地の悪さも感じましたが、聴いているうちにだんだん慣れて来て、かなり楽しんで聴くことが出来ました。 ヴィヴァルディのフルート、オーボエとファゴットのための協奏曲というとのト長調の「夜の嵐 」が比較的良く演奏されますが、今回はト短調の曲でした。正直なところヴィヴァルディはあまり聴かないもので、演奏的にどんなレベルなのかちょっとわからない所もあるのですが、オーケストラでいつも一緒に演奏しているからなのでしょうが、非常に呼吸のあったアンサンブルでした。特に第3楽章のオーボエとフルートの掛け合いは、ふたつの楽器の対比がはっきりしていて面白かったです。 ピンクが基調のドレスで登場した吉野直子さんが演奏したC.P.E.バッハの「ハープのためのソナタト長調」は、実のところ第2楽章の途中から覚えておりません(爆)。寝てはいなかったと思うのですが、それに近い状態になっていたみたいです。もともとハープは音の強弱があまりはっきりしない楽器のせいか、家でCDなどで聴いていてもたまに眠気が襲ってきますが、さすがにコンサートでこの状態に陥ったのは初めてでした。それぐらい、気持ちが良くなる演奏だったということも言えるかもしれません。 3曲目のサンサーンスの「デンマークとロシアの歌による奇想曲」は、この演奏会で初めて聴きました。ピアノとフルートとクラリネットとオーボエの4重奏という、室内楽でもかなり変わった楽器編成ではないかと思います。フルートが提示した旋律を次々に他の楽器が処理し、またフルートに戻って新たな旋律が導かれ、それに他の楽器群が呼応しながら発展させていきます。馴染みやすい旋律性と楽器の組み合わせの多彩さが、サンサーンスらしい楽曲だと思いました。ピアノのイルマ・ヴァエシヨも今回のPMFのピアノと室内楽の教授で、派手さはありませんが非常に明確で包容力のあるピアノ演奏をしていました。木管の3人は、アイ・コンタクトをしながら楽しそうに演奏しているのが印象的でした。 休憩後の1曲目であるシュポアの「ソナタ・コンチェルタンテ変ホ長調」は、ハープないしはピアノと、ヴァイオリンないしはチェロのソナタ・コンチェルテですが、今回はハープとフルートの編曲版で演奏されました。全体に、ハープとフルートの軽やかな掛け合いがすばらしかったと思います。それから、第3楽章はハープの和音が多用されていて、それがとても印象に残りました。 最後のヤナーチェックの管楽6重奏曲も滅多に演奏されない珍しい曲です。牧歌的な第1楽章にスラブ的な瞑想感が漂う第2楽章、行進曲のような2拍子の第3楽章、即興的で楽しげな打4楽章というように「青春」という副題にふさわしい楽しめる曲になっています。特に第3楽章の歯切れの良いウェットあふれる曲想は、聴いていると思わずからだが弾んできそうな感じがしました。
客席にはPMFのメンバーも沢山来ていて、和気藹々とした演奏会でした。こういうアットホームでありながら、技術的に洗練された珍しい曲による演奏会に聴きに行くことが出来るのも、PMFがあるからこそだと思います。来年のPMFがどのようになるかはわかりませんが、できれば今年以上の形で存続して欲しいと願って会場を後にしました。 | ||