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ディートリヒ・ブクステフーデは、北ドイツ・オルガン楽派の最大の巨匠であり、バッハ以前のドイツを代表する音楽家のひとりです。リューベックの都市音楽監督として、多くの宗教声楽曲や鍵盤楽器のための音楽を残していますが、中でも『プレリュード(またはトッカータ)とフーガ』形式のオルガン曲の完成に大きな功績がありました。
自由で即興的なプレリュードまたはトッカータと、厳格な構造を持つフーガが交互に現れる説得力の高い作風は、後のJ.S.バッハにも大きな影響を与えました。J.S.バッハのオルガン曲として最も有名な『トッカータとフーガニ短調 BWV.565』は、ブクステフーデの影響を如実に示した作品としても知られています。
ブクステフーデの音楽の特性は、当時としてはかなりの演奏技術を要する、あくまでも英雄的な堂々たる楽想と、圧倒的な表現力にあると言われ、《プレリュードとフーガ嬰ヘ短調 BuxWV.146》はその代表的な作品と言えます。
同時に、《暁の星のいかに美しく BuxWV.223》を代表とする清々しいコラールは、ブクステフーデの作品がもつ幻想性や奥行きの深さを、私たちに教えてくれます。
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