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フランソワ・クープランは、ほぼ100年にわたって鍵盤音楽奏者を輩出した音楽一族に生まれ、叔父のフランソワと区別するために〈大クープラン〉とも呼ばれています。若干25歳でルイ14世(1643-1715在位)の宮廷礼拝堂付きオルガン奏者となった彼は、王子や王女たちの音楽教師も務めていました。
フランス語でクラヴサンと呼ばれるチェンバロは、ルネサンス時代に全盛を誇ったリュートに変わって、バロック時代になると独奏楽器として、また伴奏楽器として、王侯貴族や裕福な市民のサロンにおける、もっとも重要で一般的な楽器になっていきました。
クープランは教会音楽や室内楽曲にも名曲を残していますが、その創作活動の中心は、質量ともにすぐれた鍵盤音楽にあると言われています。中でも、1713年から1730年にかけ出版された、全4巻27組曲(クープランは組曲をオルドル ordre と名付けています)の221曲という膨大な《クラヴサン曲集》は、当時のロココ趣味の雅と洗練が凝縮したような小品集です。
「偉大にして古き吟遊詩人組合の年代記」「フランスのフォリオ」「恋の夜鳴きうぐいす」「ティク・トク・シュク」など、しゃれた標題が付された各曲は舞曲の味わいを残しながら、美しく小粋で、時にはシニカルな、詩的で絵画的な世界を創り出しています。
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