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アルカンジェロ・コレッリの作品5の12のソナタは、ヴァイオリンと通奏低音(ハーモニーを演奏する鍵盤楽器とチェロないしはその他の低音楽器)によって演奏されます。つまり、モーツァルト以降のソナタと違い、コレッリの時代のソナタは3人で演奏される形式のものでした。
コレッリの時代は、音楽が宮廷のサロンから一般大衆のための劇場へと移行していった時代であり、それに伴って楽器も小さな空間に向いた雅な音から、広い空間でも充分響く強く大きな音へと変換していった時代でした。その時代の要請に従って発展を極めていった弦楽器が、ヴァイオリンやチェロといったヴァイオリン属の楽器だったわけです。
ストラデヴァリウスなどの名工がより響きの良いヴァイオリンを作り出していた時、その楽器に見合った音楽を最初に作り出したのがコレッリでした。バロックの作曲家としては珍しく、自作を積極的に発表しなかったために作品数は多くありませんが、作曲家自らが厳選したぶん、現存しているコレッリの作品はどれも名作の誉れが高いものばかりです。
その中でも《ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ作品5》全12曲中の最後を飾る単一楽章の『ラ・フォリア』は特に有名です。イベリア半島が起源とされる古い舞曲の低音旋律の上に、ヴァイオリンが技巧的な変奏を加えていくこの曲は、あらゆる技巧を尽くした変奏曲の名品であり、ヴァイオリンという楽器の華やかさを充分に堪能させてくれる素晴らしい作品になっています。
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