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1501年にヴェネチアから始まった楽譜出版は、西洋音楽界における革命的な出来事でした。なぜなら、それによってひとつの曲が汎ヨーロッパ的に流行することが可能になったからです。同時にそれは、一部の教会や宮廷での内輪受けの音楽とは別な、不特定多数の人々に受け入れられやすい曲を発達させることになりました。
歌詞から難解な表現や回りくどい比喩が消え、より単純で演奏しやすい歌曲が各国で作られていきました。フランスではシャンソン、イタリアではヴェラネッラやマドリガーレ、スペインではビリャンシーコやエンサラダ、ドイツではリート、イギリスではマドリガルやリュート・ソングと言った具合です。
ジャヌカンは16世紀初めのフランスの代表的な作曲家のひとりです。その生涯で1000曲ものシャンソンを作曲し、当時のブルジョワジーのたくましさを表すような、生命観あふれる曲を多く残しています。
代表作としてよく取り上げられる《鳥の歌》は、つぐみやナイチンゲールやかっこうなどの鳴き声がにぎやかな擬音効果をねらった楽しい歌です。また一方では、民謡を思わせるような小規模で素朴な多声シャンソンも数多く作曲しています。
ジャヌカンの曲には、思わず口ずさみたくなるような軽妙な小唄もあれば、感傷的な失恋の歌、濃厚なラブソング、思わず顔が赤らむようなきわどい物もありますが、どの歌もいかにもフランス的なしゃれた味わいを持っています。
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