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ジョスカン・デプレは、オケゲムの後を受けて15世紀末から16世紀初頭にかけて活躍した、ルネサンス音楽を代表する作曲家のひとりであり、レオナルド・ダ・ヴィンチが美術で果たした役割を、音楽の上で果たしたと言われています。
ジョスカン・デプレは多数の宗教曲や世俗的シャンソンを作曲していますが、《ミサ・パンジェ・リングァ》は最晩年の代表的な作品のひとつです。グレゴリオ聖歌の「パンジェ・リングァ−舌よ歌え」の旋律をモチーフにし、聖歌を節に分けてそのひとつひとつからミサの各曲の冒頭のフレーズが生み出され、各パートはそれを模倣し合うことで曲が構成されていきます。
各声部が独立した極めて手の込んだポリフォニー手法を基本としながらも、主旋律を際だたせようとするイタリア的なホモフォニーの書法も充分に消化されているために、複雑に絡み合う声部の中で、主旋律がくっきりと浮かび上がってきます。
ポリフォニーとホモフォニーの危うい均衡を保ちながら、あくまでも清らかで明るい美しさに満ちたジョスカン・デ・プレの音楽は、まさにダ・ヴィンチの絵のような、名工の作った名作と言うことが出来るでしょう。
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