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グレゴリオ聖歌は最古の“再現可能”なヨーロッパ音楽であり、古くは9世紀頃から譜面が残されています。けれど、解読が可能になるのは11世紀以降の楽譜からで、それも音の高低がわかる程度のものです。
したがって、19世紀末になって原則的にすべての音符を同じ長さにとって歌う「ソレム唱法」が公認されるまでは、時代や地域によって様々な唱方で歌われていたものと思われます。
また、ヴァチカンによって100年近くもの間、“正規”な歌い方として認められているソレム唱法にしても、研究者から見れば疑問の多い唱方のようです。もしかすると、今後、全く違う唱方が出て来る可能性さえあるかもしれません。
ところで、グレゴリオ聖歌の録音には、ソレム唱法以外にも色々な唱方による録音があります。20世紀になって提唱された、長短のリズムをつけた解釈による演奏もありますし、最近ではルネサンス〜バロックにかけての標準的な演奏方法だった、装飾音をふんだんにつけた唱方による演奏の録音も出てきています。
それでも、ソレム唱方で演奏されたときの快美感は、他の唱方とは一線を画しているように思います。ヒーリング・ミュージックとしてのグレゴリオ聖歌をお求めなら、ソレム唱方による修道院や教会の合唱団によるものか、それをまねたプロの演奏家の録音を選択するのが良いかも知れません。
その他、グレゴリオ聖歌にはシンセサイザーで演奏したものや、他のジャンルの音楽とクロスオーバーしたもの(オフィチウムなど)もあります。これはこれで、面白い録音が多いと思います。
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