今日は二人ともオフで、僕は朝からムラケンの家に来ていた。
午前中は二人でDVDを観て、お昼は外食。
帰りに夕飯の買い物をして、ムラケンの家に帰ってきた。
陽も落ちてきたので、僕は無駄に広い対面キッチンを借りて夕飯の支度をしている。
ムラケンてば、手伝ってくれてもいいのに、なにやらパソコンに夢中みたい。
「ねぇねぇ総兄!これ見てvv」
「ん?」
突然カウンター越しにとても楽しげな声で話しかけられた。
手を止めてムラケンの元へ向かう。
「なぁに?」
ムラケンはこれこれ、と言ってパソコンの画面を指差す。
指された部分を声に出して読み上げる。
「シンキラ18禁ノベル・・・・・?」
18禁の小説ってことはわかった。(ムラケンたら何読んでんだよっ)
けど・・シンキラって何?
「こんなんあるんやなー。でな、内容めっちゃすごいよ。読んでみ?」
そう言いながら、小説ページを開けるべく、クリックした。
そりゃあ18禁だからね、すごいだろうけどさ。
シンキラ…?の意味はわからないけど、多少興味がわいたから(ムラケンには内緒ね?)「じゃぁちょっとだけ」と目を通す。
やだっ!来ないでっっ!
ゆっくりと、だが着実に近づいてくるシンに、キラは恐怖を抱き、
だが手足を縛られベットヘッドに固定されているため後ずさることもできず、すぐに二人の距離はなくなる。
『キラ・・・ようやく復讐ができそうだよ。後悔しろよ…?俺の両親やマユ、ステラの命を奪ったこと。
ここまで言えばわかるかな。俺がシン・アスカだよ、キラ・ヤマトさん?』
「!?ムラケン、これ・・・」
「SEED DESTINYのキャラクターだね。いいから、早く続き読んでよ」
心なしか、ムラケンがニヤッてした気がしたんだけど・・・気のせいだよ…ね?
僕は、再び画面に目線を移す。
シンはキラの頬をスっとなでる。
『っ!』
キラはすくみあがり、ただただ潤みかけた瞳でシンを見つめる。
『死んだほうがマシだと思うくらい、いじめてやるよ』
(中略)
『やぁっ!…っぁん。あ、』
キラの後孔にはシンの指が3本入れられていた。
遠慮もなく中を動き回り、的確にキラのイイところ、を掠めるそれに、キラから出るのは意味を成さない言葉、喘ぎばかり。
よがり狂うキラにシンは更に言葉で追い討ちをかける。
『キラがこんなに淫乱とは計算外だったな。男に苛められて勃つなんて素質、もとからあったんじゃねぇの?』
『やぁ、っぁん!…ゃぁっ、も、でる!』
陵辱の言葉も今のキラにとっては甘美な煽り文句以外の何物でもない。
しかし、イく寸前で、シンはキラの根元を指で締め付ける。
『っな、なんで…っ?』
キラは潤みきった瞳でシンを見上げる。
『ただじゃイかせねぇよ。言っただろ、復讐だって。』
キラは何に一番屈辱を感じるだろうか。
少し考えた末、シンが口を開く。
『そうだな…、イかせて下さい。って言ったら…とりあえず今回はイかせてやるよ。
俺の名前は、言えるよな?』
その言葉は、服従を意味する。
キラは信じられない、といった様子で口の端のみを上げて笑うシンを見た。
『なに、言えないの?言わなきゃずっとこのままだぜ?』
残酷なことを言い放ち、言いたくなるようにしてやろうか?
と付け加え、キラの、変色してしまうほどに握っていた中心を扱き始めた。
『やぁっ!ふぁっ、あぁっ!ぁっあ…やだぁっ』
・・・言えよ。そう、低く耳元で囁くように言われ、焦らされ続けたキラの理性はそこで、−−−途切れた。
『し、シンっ。ぁっ、イかせ…っ、てぇっ!』
物語はまだ続くようだが、そこまで読んで耐え切れなくなり、ムラケンの方を見た。
「な、すごいやろ?」
僕はあまりにも刺激が強くてただ頷くしかできず、真っ赤な顔を隠すように俯いた。
「なに?俺らがいつもやってることじゃん、総一朗?」
「…っ!」
ムラケンは、エッチするときだけ、僕のことを下の名前で呼ぶ。
さっき感じた嫌な予感は残念ながら当たっていたようだ。
次の瞬間、僕は側にあるソファに組み敷かれていた。
目の前、視界いっぱいにムラケンの顔。
「キラ…死んだほうがマシだと思うくらいいじめてやるよ」
「?!」
先ほど見たようなセリフをそのまま言い、ニコリ(いや、僕にはニヤリにしか見えない!)
と笑うとムラケンは一瞬とも言える速さで僕の両腕の自由を奪い、パンツから抜いたベルトで拘束した。
パンツも下着も、僕が腕の拘束に気をとられている間に足元に投げ捨てられており、
それに気づいたころには僕の中心にムラケンの手が伸びていた。
「っん、ムラケ…っ何?」
腕の拘束を取ろうにも、僕の腕に絡みつくベルトはびくともしない。
それならば、とムラケンの手から逃れようと身を捩るが、よけてもよけてもムラケンの手は僕の中心を追いかけてくる。
「シン」
ムラケンは逃げようとする僕の身体をいとも簡単に引き寄せながら、一言告げた。
「ぇ?」
言葉の意味がわからない。
「俺はシンだよ、キラ」
冗談だよね?と思ったが、ムラケンは真剣なまなざしをこちらに向けてきた。
本気だ。本気で今読んだ小説と同じことする気だ。
僕は少しの恐怖を感じて、抵抗を始める。
料理が途中だとか、野菜がこげちゃうよ、とか言っても絶対逃げられない。
こうなったムラケンは止められないし、いつか屈服させられることもわかってたんだけど。
それでも。
「やだっ、ねぇっ、健一…っゃだぁ」
いつもは呼ばない、名前で呼んだ。
だから、許して?
甲斐あってか一瞬、ムラケンの表情にいつものふんわりとしたかわいい笑顔が浮かんだ。
が、僕の気持ちとは裏腹に、ムラケンは再び先ほどまでのニヤリとした笑顔に戻し言い放った。
「だからシンやって言うてるやん」
「あぁっ!…っぁ、あっ」
ムラケンは手を這わせていた僕の中心を扱き始めた。
ただ、僕の快感だけを引き出し、無駄な抵抗だとわからせるように胸にも舌を這わせてくる。
もう・・・だめかもしれない。
「言ってみ?シンって」
「っぁん、ぁ、…し、シンっ」
「よくできました」
「あぁっ!ゃぁっ」
身体が跳ねた。
ムラケンは僕の後ろに手を伸ばし、僕の先走りの力を借りて指を突き入れた。
慣れてきて、僕の中を蹂躙する指が3本に増えると、前立腺のみを刺激される。
「あぁっん、あっ、ぁ。っイくっ」
そこで突然ムラケンの指が引き抜かれた。
(やっぱりというかなんというか…。当たってほしくない予想だったんだけど)
「ぁっ…?」
「イかせてくださいって言ってみ?」
「…っ。も、やめようよぉ、健一っ」
僕の必死の訴えはもちろん聞き入れてもらえず、さらにムラケンの口は用意されたセリフを放つ。
「なに、言えないの?言わなきゃずっとこのままだぜ?俺は別にいいけど。
キラがこんな刺激にも耐え続けられるなら…ね」
「もっ、むりぃっぁ、あぁんっ」
胸の突起のみに刺激を与えられ、もどかしくて、もっと、イけるだけの刺激が欲しくて。
でもセリフなんて言いたくなくて。
我慢した。いっぱい、できるだけ我慢した。
でも―――
「言えよ…。」
低く耳元で囁かれ、もうだめだ、と思った。
全身の力が抜けて。
改めて実感する。この人には敵わない、と。
「っぁ、シンっ、イかせてぇっ」
僕がそう叫ぶとムラケンは、クスっと笑っ(たような気がした)て、「かわい。キラ」と言った。
多分シンはそんなこと言わないよ?ムラケン。
そんなことを考え―――る暇もなく、ようやく前と後ろに望んでいた刺激が与えられて。
爆発寸前だった僕の中心はあっけなく感じた証を吐き出した。
「あっ――――っっ!」
肩で呼吸をする僕にムラケンは「気持ちよかった?」と言った。
わかってるくせに。
僕のこの状況を見てわからないはずがないのに。
「ムラケンはいじわるだ」
「知らんかったん?総一朗がかわいいのがいけねぇんじゃん?」
シレっとそんなこと言う。
でも、そんなことより。
「…名前」
「え?」
「スるときは、名前、呼んでほしいのにっ」
そう思って口に出したら、涙が出てきた。
何の脈絡もないんだけど、今「総一朗」って呼ばれて、ようやく呼ばれて、すごく嬉しかったんだ。
いつもするときムラケンは、ずっと何度も僕の名前を呼んでくれるし、好きだよって言ってくれる。
その時のムラケンの、僕を見る表情と声が、大好きなんだ。
ムラケンが本当に僕のことを想ってくれているって実感できる。
ムラケンは僕の言葉を聞いて一瞬顔をくしゃっとさせて、あったかい手で僕の涙を拭ってくれた。
「ごめん。総一朗、ごめんな?」
ムラケンは俯く僕をぎゅっと抱きしめた。
「総一朗、大好き。愛してる」
「…うん」
「総一朗」
「うん?」
「好き」
「うん」
知ってるよ。
やっぱり僕もムラケンのこと、大好き、みたい。
仕方ない、許してあげるよ―――。
「健一?」
「ん?」
「僕も、健一が大好き」
言葉にするとムラケンの僕を抱く腕により力がこもった。
先ほどまではびくともしなかった腕に絡みつくベルトがいつの間にか緩んでいたものだから。
彼の背中に僕も――そっと、腕を回した。
時々変なことをしたがる彼だけど、そんなことどうでもいいくらい。
世界で一番、大好きだよ。
fin
あとがき。
びっみょーーーー。
そしてこのサイト初小説が声優物な上にぬるいけれども描写あり(笑
日々どんなことを妄想しているかってことですよね。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
さて。
この話ですが、BLCDのスキャンダルシリーズのセリフに沿って三木さんと絡ませるか(笑)、
こういう誰か(私か笑)がサイトに載せた小説(という設定)で誰かと絡ませるか、ものすごく迷いました。
三木さんとBLCDのセリフを読み合うってのも萌えるんですが(笑)、ふつうになりそうで。
後者のほうにしました。
お相手は今私のブームの方に。これはあんま迷わなかったかも。
鈴村さんと保志さんの競演作は結構あったんですが、
こういう監禁や縛り萌えなので(オイ)
お二人のキャラってどのマンガ・アニメもたいがい仲良し設定なので、
シンキラってのもあんま迷いませんでした。2人が仲良くない(?)設定なのはシンキラしか思い浮かばない…
内容はかなり迷いました。
迷ったお話をいくつか紹介します。
「でも、総一朗もいつになく感じまくってたくせにvv」
これは最後の最後ですね。
あんま悪いと思ってない鈴村さん(笑)
こういう言葉攻めもものすごく好きなんですが、
あんま保志さんをいじめるとかわいそうなので却下。
そして照れてる保志さんもものすごくかわいいんですが。かわいそうだから。
もうひとつ。
「ごめん、総一朗?俺の、名前呼んで?」
「…健一?」
「…うん。やっぱ、こっちのが燃える」
「…っ」
「愛してるよ、総一朗。もっと、呼んで?」
これは保志さんが鈴村さんをシンって呼んだときのもうひとつのお話?
名前を呼んでもらうのがより好きなのはどっち??…やっぱ保志さんでしょう。
ってことで却下。
…どうだったでしょうか?ぬるいですか?甘いだけで終わりがいいですか?
本当はもっともっと濃いのを考えてたんですが、初小説なので抑えました。かなり(笑
管理人の戯言はこれくらいにして。
最後に、本当に読んでくださってありがとうございました。読みにくかった点もあるかと思います。
もし気に入って下さいましたら、これから更新する小説にも目を通してやってください。
2007/04/22
潤