| Tales of Yggdrasil Episode 11 "Hopeless(ホープレス)" |
前回までのあらすじ
東イリタニア共和国の遺跡の街レッツェに辿り着いたリュウとシラル。グロリアスストーンを求めて旅を続ける彼らは
チャンドラー遺跡という名の遺跡の探索を開始する。様々なトラブルに巻き込まれる中、彼らはクリスとVに遭遇。
さらに謎の探検家に遭遇するのだが、どうやら急病らしく、リュウたちは急いで遺跡を後にした。
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第十一話の登場人物(○はメンシュ、●はヴェスティ)
○リュウ・アカツキ:真っ黒な服に身を包んだ青年。一級フラグ建築士の称号を持つ。
●シラル:リュウの相棒で白竜の仔。成長期。
○クリスティナ・ラインフォルト:怪盗クリスタル。禁書を求めて旅を続ける。
●V(ファオ):クリスの相棒でダルマネコという珍種のヴェスティ。リンクスキル“変身”で姿を自在に変えられる。
○ルモンド・ティーラー:夢喰い師(ドリームイーター)の一人。二枚目。
●モル:ルモンドの相棒でバクの真獣族ヴェスティ。レッツェの街の有名人
●ジョルジュ:牛の獣人族ヴェスティ。レッツェ総合病院の医師
○レイモンド・セドリー:探検家
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【東イリタニア共和国 レッツェ 総合病院】
「やっと着いた・・・」
チャンドラー遺跡で出逢った男性は、すぐに医者の診断を受けた。
リュウたち4人は事情聴取の為に待合室で待機していたのだが、30分ほどして診察を終えた医師ジョルジュがやって来た。
「Well, can you understand Westy's word?(えーっと、君たちはヴェスティの言葉が通じるかな?)」
どうやら彼は“契約者”では無いらしい。
リュウたちのような契約者は、契約者でない他種族と言葉のやり取りをすることも
しかし、ジョルジュのような非契約者は、相手が契約者であれば他種族とも言葉のやり取りが出来るが、非契約者の他種族とは出来ない。
さて、ジョルジュの言葉にリュウとクリスが頷くと、遺跡で男性を発見してから今に至るまでの経緯について簡単に尋ねた。
それに対し、Vが要領よく要点だけをかいつまんで彼に説明した。
ジョルジュは聞き終えると、神妙な面持ちで頷いた。
「Yeah, I understand. This is not the first case, though foreigners as you don't know.
(なるほど、事情は理解した。君たちは外国の人だから知らないだろうけど、彼のような患者はこれが初めてじゃないんだよ)」
リュウとシラルは首を傾げたが、クリスとVはどうやらその事を知っていたらしい。
「これが“遺跡の呪い”っていう奴かしら?」
ジョルジュは頷いた。
「About six months, a series of incidents that have struck down explorer and visitors entering the ruins. The cause is unknown, but the symptoms are clear.
(ここ半年ほど、遺跡に入った探険家や観光客が倒れるという事件が相次いでいる。原因は不明だが、症状ははっきりしている)」
彼は4人を手招きすると、近くの病室に案内する。
そこには、先程助けた探検家の男性が虚ろな表情でベッドに横たわっていた。
「Raymond Sedry his name. He was found in identity identification. Apparently, the explorer.
(彼の名前はレイモンド・セドリー。身分証明書で身元が分かったのだ。どうやら、探検家らしい)」
なるほど、それで彼の装備が玄人だった理由が分かった。
ちなみに、レイモンドも契約者では無いらしい。
「Well, sorry, I'm not not understand the words of a contract. Good for us you, ask me why try entering the ruins.
(さて、すまないが私は契約者じゃないから言葉が通じない。君達の方から、遺跡に入った理由を尋ねてみてくれ)」
そこで医師ジョルジュに代わって、リュウが尋ねてみた。
すると、レイモンドはひどく低い声で呟いた。
「僕が遺跡に入った理由・・・?何だったっけなぁ。ああ、そうそう・・・確か何百年も前の壁画を観に行こうかと思ったんだっけ。
まあ・・・今となっちゃ別にそんなことなんてどうでもいいんだけどさ・・・」
リュウが通訳すると、ジョルジュは頷いた。
「Yes. Ask your people already questioned, but there I have done, as he is no trauma to the body anywhere.
(うむ。私が部下に頼んで既に事情聴取は済ませてあるのだが、この通り彼の身体にはどこも外傷は無い)」
「問題は・・・“内面”ってことよね」
クリスの答えに、ジョルジュは頷いた。
「Patients suffering from the curse of the ruins, has lost none of trauma is not animated. No, rather than the regular "hope" that it.
(遺跡の呪いにかかった患者は、いずれも外傷は無いが生気を失っている。いや、生気というよりは“希望”だな)」
その言葉を受けて、クリスが尋ねた。
「希望を失った人たち・・・確か“ホープレス”って呼ばれてるんだっけ?」
「That's right. Explorers also burned ambition also was eager archaeologists study people aligned lost hope, I ever lose the meaning of life.
Enveloped by a sense of emptiness, they are coming out to their likeness to commit suicide.
(その通り。野心に燃えた探検家も、研究熱心だった考古学者も、みんな揃って希望をなくし、生きる意味を失くしてしまった。
虚無感に包まれ、自殺する者まで出てきている有様だ)」
どうやら、事態は思ったよりも深刻のようだ。
ローカル新聞を適当に読んで流してしまったリュウは今更ながら後悔した。
下手をすれば、彼も同じ目に逢っていたかもしれないというのに。
ジョルジュがリュウたちをレイモンドにわざわざ面会させたのは、戒めの意味が強いようだ。
もう迂闊に遺跡に近づくな・・・ということだ。
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【東イリタニア共和国 レッツェ 総合病院前】
「一歩間違えば、俺たちもホープレスになっていたかもしれないのか・・・」
先程のレイモンドの表情が頭から離れない。
夢も希望もあったであろう探検家が、何もかも希望を失くしてしまったその表情。
リュウたちも希望を持って遺跡に入った。
もしかしたら、自分達がああなっていたかもしれないと思うとゾッとした・・・。
だが、リュウとシラルが沈んでいる一方でクリスとVは済ました顔である。
「そうそう。だから、一般人は大人しくしてなさいな」
と言ったのはクリスの方だった。
それを聞いたリュウはクリスたちを睨みつける。
「ちょっと待て。まさかお前達・・・」
「もう一回チャンドラー遺跡に潜るわよ。元々、私たちの目的は遺跡の呪いにも関係あったしね」
事も無げに言ってのけるクリスに、リュウとシラルは呆れた表情を見せた。
「お前達・・・折角医者が忠告してくれたんだぞ!」
「Thank you for advice Nya. But, in the ruins at the risk of first break at about the purpose if it does not enter Nya.
(忠告は感謝するにゃ。けど、それぐらいで折れる目的なら最初から危険を冒して遺跡になんて入らないにゃ)」
そう言えば、クリスたちは遺跡に入った時は既に遺跡の呪いのことを知っていたんだ、とリュウは思った。
それを知ってなお、遺跡に潜るということは・・・それだけリスクを冒してまで達成したい目的があるのだろう。
クリスとVはさらっと別れを告げて歩いていく。
そしてリュウは・・・クリスとVの後を付いていく。
「ちょっと、ついてこないでよ」
あからさまに迷惑そうな顔をするクリス。
だが、リュウは頑として退かない。
「そういうわけにもいかないだろ。下手すりゃ君たちも遺跡の呪いにかかるんだ。見過ごせない」
退こうとしないリュウに対し、クリスはイライラしながら
「足手まといよ。遺跡の床に腕突っ込んでたド素人に来られても超迷惑」
リュウは痛いところを突かれたと思いつつも、反撃する。
「そういう君たちこそ、トラップにかかって床を突き破って俺の背中に着地したんじゃないか」
今度はクリスが痛いところを突かれた。
「That's right Nya.(それはその通りだにゃ)」
「ちょっとはフォローしなさいよ、V!」
と、ここではクリスは銃を取り出してリュウに突きつけた。
攻撃力が低いリュウは、あからさまにビビる。
「お、おい・・・武力行使は卑怯だぞ!」
情けなく両手を挙げて降参の姿勢で応じる。
「そっちが大人しく引き返さないから悪いんでしょ!」
クリスはリュウの足元目掛けて、銃弾を打ち込んだ。
すると、リュウの足が突如として凍結する。
「つ、冷たっ・・・!嘘だろ、凍ってる!?」
身動きが取れずに上半身だけジタバタさせるリュウ。
「それじゃ、バイバイ」
そう言い捨てると、クリスとVは足早に去っていった。
「くっそ・・・」
「What...shall I run after her?(どうしよう、ボク・・・追おうか、りゅー?)」
だが、リュウは首を横に振った。
「いいや、行き先は分かってる。とにかく、まずはこの足を抜いてから・・・」
するとすぽっ、と軽快な音と共にリュウの足が引っこ抜けた。
正確に描写するのであれば、彼の“靴”は未だに氷の中だが。
「うおっ・・・!」
取りあえず足の自由は確保されたが、裸足で行動する気にはなれない。
「急いでるのに、なんでこんなことに・・・」
氷の中に取り残された靴を必死で取り出そうと試みるが、なかなか上手く行かない。
リュウとシラルが悪戦苦闘する中、クリスとVは順調に遺跡へと向かっていた。
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【チャンドラー遺跡】
「ふぅ、とんだ遠回りだったけど・・・“彼”はまだ中に居るかしらね」
「There remains another possibility to maybe Nya.(もしかしたら別の遺跡に行った可能性もあるにゃ)」
「或いは“仕事中”かもしれないわね。まあ、それはそれで好都合だけど・・・」
彼女たちは内部の地図を見つつ先へと進んでいく。
今度はトラップに引っ掛かるようなヘマもせず、またホープレスに会う事も無く順調に遺跡の下層へと降りていく。
1時間ほど進んでいくと、彼女たちは一際大きな部屋に辿り着いた。
「ビンゴ・・・かしら」
「Furthermore, no one's like Nya.(おまけに誰も居ないみたいだにゃ)」
その部屋には、確かについ最近誰かが居たような形跡があちこちにあった。
「タバコの吸殻、パンの食べかす・・・それに、この特徴的な“毛”・・・間違いないわね」
周辺をざっと分析した彼女は、その部屋の主の正体を確信した。
「でも、肝心のアレが見当たらないわね。本は何冊か置いてあるみたいだけど・・・」
彼女とVは手近な本をパラパラとめくるが、どれも他愛も無い娯楽小説ばかりである。
と、ふと彼女が何気なく気配を感じて上を向いたその瞬間・・・大きな口がまるで彼女を飲み込もうとしているのに気づいた。
「きゃあああああああああ!!」
間一髪、反射的に彼女はそれを避けた。
「Uh...I can't eat...(あー・・・食べ損ねたー・・・)」
気の抜けたようなヴェスティの声がこだまする。
「おいおい、相棒。危うくその女の頭ごと食っちまうところだったじゃねーか」
続いて低く、冷徹なメンシュの声が響き渡る。
「ようやくお出ましね・・・夢喰い師さん?」
冷静になったクリスが体勢を立て直し、睨みつけたその先には・・・夢喰い師ルモンドとモルのコンビが居た。
ルモンドは、お客の前で浮かべていたような愛想笑いはどこへ行ったのか、全く別人と言っても差し支えなかった。
「ククク、アンタも懲りないな。あの探検家の惨状を目の当たりにしてもう一度来るとは・・・。だが、もう一度来る事は分かっていた・・・
ご馳走は後で取っておいて正解だったな」
と言ってルモンドは下品に舌なめずりをした。
そう、一連のホープレス事件の犯人は、他でも無い夢喰い師コンビの仕業だった。
クリスはあからさまに不快そうに彼を睨み、吐き捨てるように言った。
「食あたりに注意した方が良いわよ、夢喰い師さん。あと、別に私は正義の代弁者ってワケでも無いから、あなたの行為の是非を問うつもりなんて更々無いわ」
すると、ルモンドは意外そうな顔をした。
「なんだ、カッコつけのヒーローかと思ったら・・・いや、この場合はヒロインの方が正しいのか?まあ、どっちにせよ、警察か何かの回し者か
ただのお節介か何かだと思ったが・・・そうじゃねぇのか」
「She is not the case. Because, she doesn't taste bad like "JUSTICE".(こいつは違うよー。だって、セイギとか不味そうな味じゃ無さそうだもん)」
モルが暢気に呟いた。
「Speaking of Which or What, is this inquisitive, curious. Lurid desires delicious.
(どっちかって言えば、これは・・・探究心、好奇心。ゾクゾクするような・・・美味しそうな欲望)」
と言ってモルは涎を垂らした。
「へぇ・・・とすれば、ひょっとして目的はコイツか?」
と言って、彼が取り出した一冊の本を見たクリスの表情が変わった。
ボロボロの革表紙で、字も少し掠れているような本だったが、クリスとVにはすぐに分かった。
「Prohibited Book...Nya.(禁書・・・にゃ)」
「どうやら当たりみたいだな」
ルモンドはニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「ええ、そうよ。それを・・・回収させてもらうわ」
と言うや否や、クリスは銃を素早く取り出して引き金を引いた。
「おっと・・・!」
ルモンドとモルは素早くそれを回避した。
モルに至っては、あの鈍そうな言動からは予想も付かぬほど素早く動いた。
「せっかちな女だな。だが、モルの腹も減ってるみたいだから・・・さっさと食事にしようか!」
モルはそれを合図に、Vに向けて飛び掛った。
だが、Vはぐにゃりと曲がってモルを回避するだけでなく、紐状に変身してモルを締め上げた。
この予想外な変身に、ルモンドも呆気に取られたようだ。
「Woooooooo!(うわあああああああ!)」
モルが悲鳴を上げる。
「ふふ、勝負あったわね」
一方のクリスは勝ち誇った笑みを浮かべて銃口をルモンドに突きつけた。
ルモンドは口笛を吹き、やれやれ、と言った風に両手を上げた。
・・・本を手に持ったまま。
彼は相変わらず余裕ぶっている。
まるで危機など感じていない様子で、彼は相棒に向けて言い放った。
「おい、モル。いつまで遊んでやがる」
「No, Rumond... I can't adjust this easily...(違うんだよー、ルモンドー。これ・・・なかなか慣れなくてさ)」
モルの声色が変わる。
と、モルの身体が徐々に変化を始めた。
真獣族の姿をしていたモルは・・・数秒後には前足が両腕に、後ろ足が両脚に変化し、獣人族へと変身を遂げた。
「なっ・・・!?」
驚くクリスとV。
モルは、その両腕を力任せにグイグイ広げる。
「L, limit...Nya.(げ、限界だにゃ・・・)」
そのパワーに耐え切れず、Vはたまらずモルから離れた。
クリスは内心動揺しつつも分析を開始する。
「まさか、Vと同じ変身?いや、ちょっと違う・・・」
一方のルモンドは高笑いしながら叫んだ。
「お前のとこの相棒も面白いリンクスキルを持っているようだが、コイツはちょっと違う!」
「Power up to the... Therianthrope.(獣人族への・・・強化だ)」
と言って、モルは手近な所に置いてあった100キロは余裕で超えそうな金属の塊を片手で楽々持ち上げた。
「Power, speed and endurance. Enhanced compared with the previous one is not taking.
(パワー、スピード、耐久力。どれを取っても強化前の比ではない)」
ついでに性格も変わるらしい。
先程までの暢気な雰囲気はどこへ行ったのやら、凶悪なオーラを放っている。
「元々モルは夢を喰うっていう特殊なリンクスキルの持ち主だったが・・・戦闘向きじゃねぇ。そんな時に手に入れたのがこの本だ」
彼は禁書を突きつける。
「Well, not in the prohibited book I have different types Nya. Oh, and also prohibited book Did we were looking for different things Nya.
(なるほど、禁書には色々な種類があるけどにゃ・・・。やれやれ、またあたい達が探してた禁書とは別物だったにゃ)」
だが、落胆している暇は無い。
何せ、今や形成は完全に逆転したからだ。
ルモンドは悦に入った様子で相棒に尋ねる。
「さーて、モル。こいつらの夢をどう調理する?」
モルは下品に舌なめずりしながら、クリスとVを交互に眺める。
「I see what you mean. By pushing the edge of despair lose taste. Again, it's best to slurp raw and gentle to the poor.
(そうだな。絶望の縁に追いやっては味が落ちる。やはり、下手にいたぶらずに生のまま丸呑みするのが一番だ)」
それを聞いたルモンドは再び高笑いした。
「ハハハ、相変わらず味気ないな!だけどまあ、お前が満足するならそれでいい」
彼は一言、冷徹に、静かに、“喰え”・・・と命じた。
クリスは様々な策を考えつつも、どれも効果が薄いことは今までの経験と直感から察していた。
「(全く・・・勝負あった、なんて呟いてフラグなんて立てるもんじゃないわね)」
と思ったその時だった。
「危ない!!」
どこから出てきたのか、それは・・・彼女が足を止めたはずのフラグ建築士。
彼女が立てたフラグすら、回収してしまう男だった。
彼はクリスを突き飛ばし、一方のモルはあんぐりと口を開けて、リュウの腕に噛み付いた。
「なっ・・・!!?」
その場の全員が呆気に取られる。
そして・・・
ゴクン
「WOOOOOOOOOOOOOO!!(うおおおおおおおお!!)」
悲鳴を上げたのは、リュウではなく・・・モルの方だった。
彼はいつの間にか元の真獣族の姿に戻り、真っ青な表情で地面をのた打ち回っていた。
一方、腕を噛み付かれたリュウは地面に倒れ伏した。
「Danger, dangerous, danger, dangerous...!!(ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい・・・!!)」
モルはじたばたと荒ぶっている。
「お、おいどうした・・・モル!」
ルモンドも焦っている。
こんなことは初めてのようだ。
「His dream is dangerous...Too big.Keep up the digestion, the gills.
(こいつの夢、ヤバい・・・でかすぎる。消化が追いつかない、吐きそうだ!)」
「Chris, Now Nya!(クリス、今だにゃ!)」
呆気に取られていたクリスは、Vの一言で我に返って銃を構えた。
「ちっ・・・一端退くぞ!」
クリスの銃撃を避けつつ、ルモンドとモルは撤退を始める。
「逃がさない!」
だが、どうやら彼らは彼らしか知らない隠し通路でも知っているらしい。
あっという間に撒かれてしまった。
「It's more of a dangerous chase Nya. Than...(深追いは危険だにゃ。それより・・・)」
彼女たちが元居た部屋に戻ると、シラルが泣き喚きながらリュウの周りを飛んでいた。
「Ryu, Ryu! Give me a firm!(りゅー、りゅー!しっかりしてよ!)」
と、その時・・・リュウの手がピクリと動く。
「う・・・」
彼はうめき声を上げると、上半身を起こした。
クリスとVが駆け寄り、噛まれた腕を見るが、ちょっと歯型が残っているだけで外傷は他に無い。
リュウは、自分を心配するシラルを心配そうに見据えた。
「シラル、どうした・・・大丈夫か?」
「I'm OK. But, Ryuu...(ボクは大丈夫。だけど、りゅーは・・・)」
「俺か?俺は・・・」
彼の言葉はそこで途切れ、沈黙が流れる。
「俺は・・・何をしようとしていたんだっけ?」
「Ryuu is finding the Glorious Stone!(りゅーは、グロリアスストーンを探してたんだよ!)」
シラルの説明に、しかしリュウは静かに一言。
「ああ・・・そうだったっけ?でも、何て言うかそんなの・・・どうでも良くなっちまった」
リュウ・アカツキは、夢を喰われた。
続く
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