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・・・・・・、あの方を呼ぼう。
そうそう、菊花の香を焚き染めて・・・、
ああ、そう、先日京の人に聞いたアレを
やってみようかしら・・・、



翌朝
『文の書かれた蒸栗色の紙も添えられた菊の花も
 いずれも僕の好きなものばかりでした。僕の
 好みに合わせてくれたんですね。お気遣い
 ありがとうございます』と


 彰紋くんが訪れました。


私は用意を整えていた綿を出しました。

『おや・・・、神子殿、それは、「菊の着せ綿」では
 ありませんか?』

『はい 先日京の人からお聞きしたのです。これは、
 邪気を祓い寿命をのばすということを教えて
 いただいたので・・・』

(そう、いつも私は守られてばかりだから・・・、
 何か私にはできることはないかと思って・・・)


このころは、菊の香りが邪気を祓い、寿命を延ばすとうたわれていて、
前の晩から菊に綿をかぶせ、翌朝 聞くの香りのする露を含んだ綿で
身体を拭くと長寿を保つという「菊の着せ綿」というならわしが
行われていたのである。


『彰紋くん、えっと・・・、恐れ多いんだけど、
 どうか見える部分だけでも拭かせてね』

『え・・・、そんな神子殿にそのような事を・・・』

『でもね、私、いつも守られてるばかりじゃない。
 だからね、せめてもの少しでも何か彰紋くんに
 してあげたいと思って・・・』

『神子殿・・・、優しいお心遣いありがとうございます。
 では・・・、お願いしてもよろしいですか?』


そんなわけで、手とあと顔の部分をそっと優しく拭きはじめました。
ふわっと菊の気品のある香りに少し酔いそうになりました。

『・・・・・・、はい!これで邪気を祓ったよ!』

『ありがとうございます。その心遣い誠に嬉しく存じます』



その後、いつものように京のことや、または香のことなどを
教えてもらったりして過ごしていました。


そして夕刻・・・、

『神子殿、本来ならもうお帰りになるのですが、
 もうしばらく付き合ってもらえませんか?』

『うん、いいけど、 どうしたの?』

『では・・・、これを・・・、』


そこにお酒が持ち出された。そのお酒には菊の花がひたされてあった。


『え、これ・・・、お酒? 私、お酒飲めないよ』

『ああ、説明不足でしたね 
 本日、9月9日は菊の節句として、観菊の宴が催されるのですよ。
 是非、神子殿と共に飲み交わしたいと思い、実は用意していたのです。

 僕もあまりお酒は飲まないのですが、毎年この日は菊酒を飲んで
 延命長寿を祈っているのです



 今宵は・・・、



 僕は貴女と飲み交わしたい



 貴女に出逢えてこうして八葉として貴女を守るべく任務をいただいて
 本当に感謝しています。僕は貴女から沢山の勇気や、温かい言葉を
 いただいた。これからも、共に生きていきたいと思うのです。
 貴女はいずれ、元の世界に戻ってしまうかどうかもしれませんが、
 少しでも貴女と過ごしたこの時を忘れないで胸にしまいたく、
 長寿を祈りたいのです・・・』



まっすぐなその瞳で告げられ、私は涙を流してしまいました。


そして、2人で様々な想いを胸に抱え、飲み交わしました。
口の中に菊の香りが浸透し、そして、胸の中まで
心があらわれるような気がしました。


そういえば、夜も更ける時間まで彰紋くんと一緒に過ごしたことは
なかったな・・・。


『もう、こんな時間ですね。こんな時間までお付き合いしていただき
 ありがとうございます。今日は本当にありがとうございました。
 お名残おしいですが、これで僕は失礼いたします・・・』

『ううん、私もゆっくりすることはなかったから。
 本当にありがとう』

『では・・、これで・・・、・・・! 神子殿・・・。』

私はおもわず、まだこのままでいたいと思い、彰紋くんの着物の裾を掴んで
しまいました。多分、酔いがちょっとまわってきたのかな。

『神子殿・・・、帰りたくなくなるじゃないですか・・・
  僕も本当は・・・、・・・・・・でもお許しいただけますね。
 ・・・、またよければ、物忌みの時にでもお呼びいただけますか?
 では・・・、・・・・・・僕の天女・・・』


と言って、裾を掴んだ手の甲にそっと口付けをし、そのまま屋敷を去りました。


おもえば、このとき、私も彰紋くんも菊の香りに酔いしれていたのでしょう。
そう、明日からまた京を救うべく鬼と戦うことになる。
また気を引き締めて頑張っていこう

彰紋くんはじめ、八葉と共に・・・


そして・・・、すべてが終わったら・・・、


彰紋くんに私の想いを伝えよう・・・









はじめてお邪魔したサイト様で、いきなりキリ番を踏んでしまったという幸運な私(笑)
厚かましくも彰紋くんと花梨ちゃんの創作をお願いしてしまいました〜vv
素敵な小説を本当に有り難うございます!!色っぽく、その中にも上品さがある雰囲気で(*^^*)
あぁ… 私も彰紋君と飲み交わしたい。。。(オイオイ)きっとこんな上品な光景ではなくなっている
ような気がして…(−−;)「天女」のお言葉にドキドキ(≧▽≦)

                                      by.ちょま





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