白い白い。 まるで世界自体が薄れて、なくなっていくかのよう。 見上げる空から降りそそぐそれは、汚らしい埃のように見えるのに、地に付き重なり合うととても美しく見えるの。 白に染め上げて、君は満足かい。 ゆきに音が吸い取られて、無音の世界が築かれる。 耳元に手を当ててすましてみると、聞こえる音は生きる音。 心臓がどくどくと脈打って、ぎしぎしと骨はきしむ。 はぁはぁという息遣いに重なって、布のすれる音。 生きることの実感。久しくしていなかった行為。 当たり前に生きているけど、生きるためにしていることは計り知れないほど多い。 臓器の一つでも止まってしまえば、死んでしまえるのに。 気付いたのは、君のお陰。 ゆき。嫌いだ。けど、ありがとう。 また、あえるかな。 もう、あえないかもしれない。 けど、やっぱりまた会いたい。 また会ったときも、きっとまだ嫌いなままだろう。 けど、もう一度考えさせられて、また、ありがとう。 一面の銀世界を溶かして消してゆくは、暖かな太陽。 解けて、水になって、さようなら。 さようなら、ありがとう、またね。 雪。君が。